2023-12
2023年度 木質構造研究会 技術発表会 第1回「学生優秀発表賞」で2名が受賞
建築デザイン学専攻博士前期課程2年の砂子澤空さん、建築学科4年の白井琉南さん(共に那須研究室)が、12月8日に行われた木質構造研究会の技術発表会において第1回「学生優秀発表賞」を受賞しました。
木質構造研究会は企業・団体や個人会員の計337社人(2023年12月8日時点)で構成される当該分野最大の研究会で、毎年12月に開催される技術発表会は今回が第27回となり計25編の投稿発表がありました。本会開設者のひとりである故・安藤直人氏(東大名誉教授)の名を冠して設立された第1回の学生優秀発表賞(安藤賞)には学生発表18件から3件が選出され、そのうち2件が本学学生の発表という名誉を頂きました。
砂子澤さんの受賞題目は「木造住宅の層間変形角とクロス切れの関係に関する研究〜実大有開口耐力壁を用いた面内せん断試験による検証〜」。木造住宅の内装の損傷低減を目的に実大での耐力壁実験を数多くかつ緻密に検証したもので、実業界において大いに有用な研究という点で評価されました。
白井さんの受賞題目は「木材の摩擦係数に関する研究〜摩擦に関する影響因子の分析〜」。木造建築の構造設計でこれまで算入されてこなかった摩擦抵抗力の把握を目的に自然素材である木材が影響を受けやすい因子の抽出を試みたもので、材料科学としての意義に加え、構造設計上のコスト低減にも繋がる研究として期待されます。
これらの研究は正に実工学に繋がる成果であると共に、地球環境にやさしい木造建築の構造安全性を更に高め、住み続けられるまちづくりを目標とする内容で、本学が目指すSDGsの方向性を表す具体例のひとつといえます。
砂子澤さん、白井さんの今後の活躍を期待しています。
(左から)受賞した砂子澤さん、白井さん
【参考】
◆木質構造研究会(Japan Timber Engineering Society)
https://www.jtes.org/
◆木質構造研究室 facebook
https://www.facebook.com/profile.php?id=100057701250288
◆研究室紹介(木質構造研究室・那須 秀行 教授)
https://www.nit.ac.jp/department/architecture/lab/lab2/wood